NITE(独立行政法人 製品評価技術基盤機構)による新型コロナウイルスに対する次亜塩素酸水の有効性評価についてキエルキンの見解

【6月9日追記 東京工業大学特任教授 奈良林直氏より追加で情報が発表されました。】

参考:次亜塩素酸水めぐる拙速報道に苦言 奈良林直(東京工業大学特任教授)2020年6月5日

参考:次亜塩素酸水への不当な誤解を解け 奈良林直(東京工業大学特任教授)2020年6月9日

【6月10日次亜塩素酸水溶液普及促進会議についての情報を更新】

次亜塩素酸水溶液普及促進会議:次亜塩素酸水の新型コロナウイルスへの有効性と空間噴霧の安全性について

上記に「次亜塩素酸」を研究されている先生方の次亜塩素酸水溶液に対する効果と安全性、海外での次亜塩素酸の使用事例を含め記載されています。(かなりまとまっているのでこちらをみると第三者の専門的な意見が分かります)

【6月17日 文部科学省が次亜塩素酸水溶液の噴霧についての見解を更新】

6月4日に、文部科学省が『学校における消毒の方法等』にて、「次亜塩素酸水溶液の噴霧の使用をしないこと」と明記しておりました。

しかし、6月16日に文部科学省学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアルにて「次亜塩素酸水溶液の噴霧は専門家の意見を得つつ使用を判断するように」と変更がありました。

引用:学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル.学校の新しい生活様式.(2020.06.16.Ver2)

※2023年現在は下記の新しいマニュアルが発表されています。

学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル.学校の新しい生活様式.(2023.05.08)

【2020年6月26日NITEから次亜塩素酸水溶液の最終結果がされました】

独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)及び経済産業省において、『新型コロナウイルス除去の物品に対する有効性を検証した結果、「次亜塩素酸水」については、一定の条件で有効性が確認されました。』

引用:NITE「新型コロナウイルスに対する代替消毒方法の有効性評価(最終報告)」

有効な「次亜塩素酸水」の範囲と使い方の注意

・流水でかけ流すとき: 有効塩素濃度 35ppm 以上のもの
・拭き掃除に使うとき: 有効塩素濃度 80ppm 以上のもの
※ 汚れ(有機物:手垢、油脂等)をあらかじめ除去すること
※ 元の汚れがひどい場合は 200ppm 以上が望ましい

2020年6月26日時点で、厚生労働省、経済産業省、消費者庁から連名で新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について、現在わかっていることをまとめて公表しました。

(厚生労働省・経済産業省・消費者庁)「新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について」

2020年7月10日次亜塩素酸に関する報道を受けてのラジカルラボの見解

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 次亜塩素酸に関する報道について、経済産業省、独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE) は、次亜塩素酸のコロナウイルスに対する効果は不明、という立場から、6/26 に新たな知見を踏まえ「コロナウイルスに対して有効」という結論となりました。

また、文部科学省は6/4付けの事務連絡「学校における消毒の方法等について」、学校で次亜塩素酸水を噴霧するときは「児童生徒等がいる空間で使用しないでください」と連絡していましたが、6/16の「学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル」で有人空間に噴霧するときは、「メーカーが提供する情報を吟味して判断してください」と使用を認める形となりました

抜粋:学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル.学校の新しい生活様式.(2020.06.16.Ver2.P21)

弊社製品については第三者機関にて吸引暴露試験、発がん性の安全性試験を行っており、 今までと変わらず使用できるものでありますので、ご安心いただければと存じます。

弊社では会社設立以来、8年以上毎日事務所内で噴霧されております。また、共同研究先の 病院の医師待機室、HCU、診察室でも継続的に使用されております。

産婦人科の新生児室で も噴霧されておりますが、健康上の被害は報告されておりません。 これからも安心してキエルキンをお使いいただけるよう、今まで通り製造管理を徹底して まいります。何卒よろしくお願いいたします。

*卵、小麦アレルギーのように、どんな物質でも合わない人は稀におりますので、そのあたり配慮の上ご使用ください。ただし人体には塩素が 0.2%含まれており、また白血球では次亜塩素酸が常々作られておりますので、それ自 身がアレルギーを引き起こすことは非常に考えにくいです。

*なお、小池都知事が「コロナ対策として日本版CDCを設立する必要がある」としておりますが、CDCでは「次亜塩素酸の低濃度でも強い酸化力が特徴で、次亜塩素酸水溶液は生物組織に無毒」とされています。

騒動の経緯とまとめ

今回の騒動とは何だったのか。報道だけを見ていると非常にわかりにくく、次亜塩素酸の 効果、安全性に対して疑問が残る内容となってしまったと思います。 そもそもは経産省、NITE が新型コロナ流行時に次亜塩素酸水メーカーが乱立し、警鐘を鳴らす意味で「ユーザーは各メーカーのファクトシートを吟味すること」としたことが発端です。

見本を示し、このような表示がないものを買わないで、という内容でした。実際弊社が調査した他社製品で、次亜塩素酸ナトリウムを薄めただけのものや、有効塩素濃度0の「ただの水」もありましたので、この経産省の動きに問題はなかったと思っております。

ところが NITE の委託研究先である国立感染症研究所では「効果あり」でしたが、北里大 学では「効果が見られなかった」という結果を発表したのです。

その内容を紐解いてみると、「10000 のウイルスのうち、ひとつでも残れば効果なしとする」というものでした。 6/26 に効果あり、と修正したところをみると、おそらく実験に何らかの不備があったのだろうと思われます。

そもそもウイルスは減らすことで感染率を低下させるという大きなメリットがあるので、例えば 10000が10に減っていたとしてもその内容をそのまま発表すれば混乱は招かなかったものと思われます。

しかしながらその結果を受け、NITE は「次亜塩素酸の新型コロナに対する効果は現時点ではわからない」と発表しました。

また「消毒剤を人体に噴霧することはいかなる状況であっても推奨されない」というWHO の見解、および「次亜塩素酸ナトリウム液の噴霧は、「吸引すると有害であり、効果が不確実であることから行わないこと」という経産省の見解も掲載しました。

ところがその内容を精査せずに、文言だけを切り取ったメディアが「次亜塩素酸はコロナ に効果なし」、さらに「次亜塩素酸の噴霧は危険」という学者が現れ始めました。

危険を煽れば煽るほど人は注目しますので、「コロナに効かない上に危ない」とされ、そこだけが SNS やネットで拡散され始めました。

このような報道を受けて、今度は文科省が「次亜塩素酸の教育現場での噴霧は控えるよう に」という発表を行いました。

そもそも WHO にとって次亜塩素酸水溶液は消毒薬という認識ではありませんでしたし、 次亜塩素酸ナトリウムと次亜塩素酸水溶液が同一であるというような誤解も見受けられました。

明確に「次亜塩素酸水溶液は危険」という話は、WHO, アメリカ CDC など の海外防疫関係、各省庁の見解で一度も出てきてはいません。メディアに出ている一部の学者が独自の説を述べただけなのです。

この間に、経産省、NITE、文科省に問い合わせが殺到します。そもそもメーカー、ユーザー問わず次亜塩素酸を長く使っている人たちにとって、その効果と安全性について今更論 じるの?という印象だったかと思います。

弊社も各所に問い合わせをしましたが、1 時間待機しても繋がらない状況でした。それくらい問い合わせが殺到したのでしょう。

このような状況を受け、関連企業有志、学者、次亜塩素酸ユーザーにより「一般社団法人次 亜塩素酸水溶液普及促進会議」が設立されました。

次亜塩素酸研究の第一人者である福崎教授などが参加し、メディアに対して空間噴霧の有効性、安全性の学術的発表が行われました。 その後、「文科省は使用を控えて」を撤回し、また経産省、NITEも「次亜塩素酸は新型コロナに効果あり」という内容に修正をしました。

まとめますと以下のような流れとなっております。

1.  5/29 に経済産業省所轄 NITE(独立行政法人製品評価技術基盤機構)が、次亜塩素酸水がコロナウイルスに有効かどうか検証を6月まで続けると発表

 (https://www.nite.go.jp/information/osirase20200529.html)

2.「各種報道機関が次亜塩素酸水のコロナウイルスに対する効果の有無と空間噴霧の安全性が 分からないので使用を控えるようにNITE が発表」と報道

3.  それに対して 6/2 にNITEは「次亜塩素酸水が効果がないとは言っていない。むしろ次亜塩素酸水のコロナウイルスに対する効果を示すデータもある。ただ製造年月日、濃度、有効期限 を謳っていない、また安全性試験も行っていない業者があるので注意をするように」と発信

4.  6/4 に文部科学省が「次亜塩素酸水の噴霧の使用を控えるように」と通達

5.  6/11 に三重大大学院教授の福崎智司教授、東工大特任教授の奈良林直氏をはじめとする研究の第一人者が「次亜塩素酸水はコロナウイルスに対して有効であり、空間噴霧も安全である」 と記者会見を行った。185の効能、安全性に関する検証結果も報告している。

(https://jia-jp.net/evidence.html)

6.  6/16 に文部科学省が「次亜塩素酸水の噴霧は、各メーカーが出す安全性試験結果、有 効性のエビデンスを良く確認し、また専門家の意見を得つつ使用を判断するように」と 訂正発表を行った。

7. 6/26にNITE をはじめ、経済産業省、厚生労働省、消費者庁は連名にて、拭き掃除には、80 ppm(濃度)、 そして流水でかけ流すには、35ppmの次亜塩素酸水はコロナウイルスには有効であると最終発表。

 (https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/syoudoku_00001.html)

しかしながらそれらを撤回し、「コロナに効果があり、安全性のエビデンスが実は複数あっ て、噴霧の危険性は立証されなかった」などということを報道してはいただけません。

関係者でもない限り、わざわざ経産省やNITE、文科省の発表を追いかけはしませんし、報 道を信じざるを得ないと思います。そこでこのような資料を作成させていただきました。

また製品選択の際は、経済産業省が公表しているファクトシート通り、使用方法、有効成 分、濃度(ppm)、使用期限、安全性、有効性のエビデンスの情報を公表しているかをよく確認していただきたく存じます。

なお、粉体の次亜塩素酸製品(ジクロロシアヌル酸ナトリウム等)にように、明らかに空間噴霧に向かないものも販売されておりますので、 そのような製品にもご注意いただきたく存じます。 今回の一件について、ご理解の一助となれば幸いです。以上よろしくお願いいたします。

2020年6月4日時点でのラジカルラボによる見解

お客様よりたくさんのお問合せをいただいている件ですが、キエルキンメーカーのラジカルラボの研究員から正式な見解を示します。

ご不明点等ございましたらご連絡お待ちしております。

2020年5月29 のNHK ニュースについて、以下内容のような報道がありました。

『NITE=製品評価技術基盤機構は、新型コロナウイルスの消毒目的で利用が広がっている「次亜塩素酸水」について、現時点では有効性は確認されていないとする中間結果を公表しました。NITEでは、噴霧での使用は安全性について科学的な根拠が示されていないなどとして、控えるよう呼びかけています。』

上記についてメディアが述べている内容とNITEの意見が異なると訂正しています。

引用:NITEが行う新型コロナウイルスに対する消毒方法の有効性評価について~よくあるお問い合わせ(令和2年6月4日版)~

そもそも弊社製品は「次亜塩素酸水」と定義されるものではないのですが、物質的に次亜塩素酸を含むものなので、大変多くの質問をされました。なのでここに情報の整理と、弊社製品「弱酸性次亜塩素酸水溶液キエルキン」に関して述べさせていただきたいと思います。

NITEの次亜塩素酸水に関する実験内容について

この報道の根拠となるNITE における実験結果ですが、「国立感染症研究所(以下感染研)」では49ppm の次亜塩素酸水で99.99% 以上効果あり、「北里大学(以下北里大)」においては50ppm濃度でそれには満たなかった、という内容でした。

引用新型コロナウイルスを用いた代替消毒候補物資の有効性評価にかかる検証試験の中間結果について

この内容を実験結果に基づきブレイクダウンしていきます。

まず感染価104 のCOVID-19 を準備し、(表現が難しいのですが要は10000 個新型コロナ準備したという解釈でよいです)に、各々濃度とpH の違う次亜塩素酸水を混ぜて不活化効果(要はウイルスが死んだかどうか)の結果を調査したものです。

国立感染症研究所

1. 40ppm pH2.5 99.9<99.99%?

2. 19ppm pH2.4 99.9% 未満不活化

3. 26ppm pH2.9 99.9% 未満不活化

4. 43ppm pH4.3 99.9<99.99%?

5. 24ppm pH4.2 99.9% 未満不活化

6. 49ppm pH5.0 99.99% 以上不活化

7. 39ppm pH4.9 99.9<99.99%?

北里大学

8. 50ppm pH5.0 99.99% 未満不活化

9. 50ppm pH6.0 99.99% 未満不活化

pH は有効塩素濃度(塩素の殺菌力を決める指標)の観点で極めて重要ですが、今回の結果だけを見るとあまり関係ありませんので、シンプルに濃度(ppm)だけをご覧いただだければと思います。

様々な反応時間で実験を行っておりますが、1分という共通項がありましたので、こちらでお話しさせていただきます。

各々の濃度(19~49ppm) で効き方を評価している感染研、50ppm で100% 不活化できなければ効果なし、と判断している北里大という構図になります。

ここでまずご理解いただきたいのは、どの濃度でも全く効果がない、という話ではないということです。19ppm という薄い濃度においても「99.9% 未満の低減率」ということなので、実はスタート時の10000 個という数からほぼウイルス不活化されていますが10 数個残っている可能性がある、ということです。

さて、49ppm で不活化を発表した感染研、次に50ppm では(完全に)不活化できないと発表した北里大のギャップはなんでしょうか?

感染研ではこの濃度以下では不活化が不安定になる、となっておりますので、おそらく「50ppm近辺が10000 個のCOVID-19 不活化をできるボーダーラインなのでは」と推測されます。

さらに実験内容をブレイクダウンしてみました。

この2者間で次亜塩素酸水の最終濃度が実は逆転することが分かったのです。

感染研は 次亜塩素酸水:ウイルス液=19:1

北里大は 次亜塩素酸水:ウイルス液=9:1

となっておりますので、次亜塩素酸水の最終濃度が

感染研 原液49ppm x 19/20(ウイルス液との混合比率)= 46.55ppm

北里大 原液50ppm x 9/10(ウイルス液との混合比率)= 45ppm

ということになります。わずか1.55ppm ではありますが感染研の方が最終的な次亜塩素酸濃度が高いことがわかります。

また、この2者がどのような方法で有効塩素濃度測定を行ったか、で数値は微妙に変わってきます。市販測定薬材や機器では数ppm まで計るのは困難ですし、実際の詳細な濃度を計るためには極めて正確な希釈を行わなくてはなりません。

何が言いたいかというと、なんらかの誤差がある可能性は否定できないということです。

いずれにせよ、10000 個のCOVID-19 を不活化するためには次亜塩素酸50ppm 近辺がボーダー、ということになるのではないかと思います。pH がアルカリ性では全く話が違ってきますので、弱酸性であることが条件になるかと思います。

さらに「引き続き検証を行う」、とのことなので、報道を見て「効果がないと判断する」のは時期尚早かと思います。1個たりともウイルス残したくない!という方は50ppm 以下の次亜塩素酸水の使用を控えるか、それ以上の濃度のものを使っていただければと思います。

しかしですよ、この結果で「効果が確認できない」って厳しすぎませんか?

弊社で2013 年、2014 年に医師会おんが病院と行った空間除菌結果ですが、HCU で人が往来する環境でも約3割の落下菌を減らすことができる、という結果を得て、日本外科感染症学会にてその内容が発表されました。たった3割減でも人がいる環境で菌を減らすってなかなかありえないことだったので、大いに評価いただきました。

次に本当に噴霧により浮遊菌が減っているかを検証するために、超音波加湿器によって噴霧された次亜塩素酸を筒に通し、空気と混合させ、浮遊菌を除菌する効果があるかどうか確かめましたが、

そこでも90% 以上浮遊菌を減らすことに成功いたしました。

詳しくはこちらからご確認いただけます。

こちらも我々は大きな成果を得たと思っているのですが、このNITE が発表した基準に基づくと、この結果でも「効果が確認できない」となります。100% 不活化できないものは「効果が確認できない扱い」は、あまりにも厳しくないでしょうか。かたや試験管内、かたや現場での試験ということはありますが。

共同研究先のおんが病院、その他病院では研究結果を受けて、ずっと使用いただいております。

次亜塩素酸の性状や効果を理解されている方にとって、今回の報道は何をいっているんだ?という反応だと思いますし、今回のように実験結果を紐解くと、とても「有効性が確認できず」という言い方に疑問を感じずに入られません。

空間噴霧についての安全性について

「次亜塩素酸水」の空間噴霧について、今回のNITE ファクトシートの中で、WHO、米国疾病予防管理センター(CDC)、中国国家衛生健康委員会が概ね「人がいる状態で空間に対して消毒薬の噴霧を行うべきではない」という内容を述べている、と記載がありました。

ここで消毒薬とは何をさすのか?が焦点となりますが、消毒薬=次亜塩素酸水とは書かれておりません。少なくとも次亜塩素酸水は日本では「消毒薬」という扱いではありません。また並行して書かれている厚労省の見解として、「次亜塩素酸ナトリウム液の噴霧は吸引すると有害であり、効果が不確実であることから行わないこと」としています。

確かに次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性で皮膚刺激性があり、危険であることは間違いないと思われますので、この消毒薬というのが「次亜塩素酸ナトリウム」をさすのであれば噴霧するべきではないということは分かります。

それでは次亜塩素酸水は噴霧した場合安全なの?というと、真面目にやっているメーカーさんは吸引暴露試験というものを第三者機関におこなってもらい、その安全性について検討しています。

キエルキンでも第三者機関(ボゾリサーチセンター)で2014 年1 月に本件依頼しております。どのような試験内容かと申しますと、マウスを超音波噴霧したキエルキンに晒し、気道、肺、心臓、目など各臓器への影響を調べたものです。試験結果が英文で39 枚分と膨大な内容になるのですが、

その中でラットに対して、気道、肺を含む全臓器に対して何ら影響は見られなかったという結果です。

共同研究先の医師会おんが病院では、共同研究以来7 年間空間噴霧しておりますが、健康被害などの確認は報告されておりません。弊社内では設立以来8 年以上、毎日空間噴霧しております。

その他病院に関しても、情報に対してアンテナの高い医師は、弊社エビデンスなどを参考にし、自らの判断で導入しています。

申し上げましたように弊社ならびに他の(真剣にやってらっしゃる)次亜塩素酸水メーカー様で、吸引暴露試験結果を取得している会社はあります。ユーザー様が選択基準を持つという意味ではそこをボーダーにしてみるのも良いのではないでしょうか。

このように我々で出来うることはやっております。逆に、「次亜塩素酸の噴霧が危険」と断言するのであれば、逆に然るべき機関が試験を行い、そのデータをご教示いただきたく存じます。

その一方で、今回の一件は「コロナ景気で売れるから」という理由で製品能力や安全性の担保を行っていない、ぽっと出の次亜塩素酸水メーカーをけん制する意味合いもあるのではないかと思っています。

次亜塩素酸の製造は本当に難しく、質の悪いものは1週間や数日でただの水になってしまいます(会社設立前は、実際私もそのような製品しか作ることができませんでしたから、よく理解しているつもりです)。

私自身が別の抗菌物質の研究を行っていましたが、結果、次亜塩素酸を専業にする決心をしたのは、その安全性の高さからです。そもそも次亜塩素酸自体が人体内の白血球で作られております。

異物が侵入してきた際に白血球によりそれは貪食され、次亜塩素酸により分解されるという作用が起きております。残留性がなく、極めて汎用性が高い成分です(残留性があるのであればとっくに人体がダメージ受けていることでしょう)。

今後、国がどのような方針を示すかわかりませんが、次亜塩素酸は我々の生活から追放するにはあまりにももったいない成分です。生物が淘汰の果てに得た英知を我々は捨てるべきだはないと思います。

新型コロナウイルスに有効な界面活性剤を公表します(第二弾)について

6/2付で経産省より、今回の騒動に対して新たな見解が示されました。おそらく次亜塩素酸効かない、危険という報道に対して多くの方が疑問を持ち、質問、意見があったものと思われます。

以下要約になります。

Q.「次亜塩素酸水」は、新型コロナウイルスに効果がないのですか?

A. 新型コロナウイルスに対して一定の効果を示すデータも出ています(塩素濃度49ppm(pH5.0)で、20秒で感染力を1000分の1まで減少させた例がありました)

Q.「次亜塩素酸水」の空間噴霧は行っても良いのですか?

A.「次亜塩素酸水」を消毒目的で有人空間に噴霧することは、その有効性、安全性ともに、メーカー等が工夫して評価を行っていますが、確立された評価方法は定まっていないと承知しています。メーカーが提供する情報、経済産業省サイトの「ファクトシート」などをよく吟味いただき、十分に検討を行っていただいた上で判断をお願いします。

内容を読んで「なんだこの突然手のひらを返したような回答」と感じるかもしれませんが、我々はむしろ関係省庁ではなく、報道担当者の曲解、および知識不足がこのような事態を招いたものと思っております。

経産省及びNITEは、明確な品質基準がない中で、コロナ騒ぎに乗じて出てきた次亜塩素酸水メーカーに対して警鐘を鳴らす意味であのような発表をしてきたと思われるのですが、報道各社があたかも全ての次亜塩素酸製品が効果がなく、危険であるというような報道をしたことが、今回の騒ぎの要因であると感じております。

一般的に安全という評価で販売されている、例えば食品でも体質的に合わない人がいらっしゃるかと思います。グルテンアレルギーが見つかったからといって、小麦の販売はなくなりませんよね?

もしそういう一部の話ではなく、「大勢に対して次亜塩素酸が安全でない」と報道側が主張するならばそのエビデンスを示すべきだと思います。

弊社のみならず、きちんと次亜塩素酸に向き合っている会社はそのエビデンスを取得しております。ほんとうにダメな商品であれば、多くの方が健康被害を訴えて弊社が8年以上会社を続けさせていただけなかったと思います。

マルチに日々様々な取材をされて、様々な情報を提供していただける各局の報道担当者には敬意と感謝しかありません。ただ、次亜塩素酸ナトリウムと次亜塩素酸を混同するようなレベルでの報道はおやめいただきたいです。

秋からまた新型コロナは再発するものと思われますが、その際、報道のイメージから次亜塩素酸が使えないという社会的ダメージはあまりにも大きいと思います。食中毒菌の一部やノロウイルスなどアルコールの効きにくい菌、ウイルスなどが流行した場合、民間レベルでどのような対抗策があるのでしょうか?

そのような側面も示していていくべきではないでしょうか。安易な規制などで市場から次亜塩素酸の駆逐などあってはならないと思います。

上記踏まえまして、使用していただくお客様の賢明な判断に期待するしかございません。弊社は引き続き品質を追求し、ユーザーに対して失礼のないものづくりを続けて参ります。