風しんの予防接種もあり聞いたことある感染症かもしれませんが、先天性風しん症候群(CRS)という感染症についてご存じでしょうか?
妊娠中にママが風しんウイルスに感染することで、お腹の赤ちゃんに影響が出てしまう病気なんです。特に妊娠12週までの感染はとても危険とされています。
この記事では、これから赤ちゃんを考えている夫婦に知ってもらい風しんと先天性風しん症候群についてご紹介します。
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風しん・先天性風しん症候群の予防対策はワクチン
先天性風しん症候群に治癒方法はなく、予防が最も重要です。軽度の先天性心疾患であれば自然治癒することもありますが、ほとんどの場合、成長してからの手術が必要になります。
妊婦さんやその家族は、風しんに感染しないよう予防を徹底することが重要です。
手洗いやマスク除菌剤だけでは予防手段として不十分なため、ワクチンを2回接種して抗体価を高める必要があります。

もちろん、キエルキンも対策の一助にはなりますが、これさえやればOKということはなく、いくつもの対策を講じることで効果が高まります。
なお、風しんは「定期予防接種」に指定されています。
妊娠を予定している女性は、まず抗体検査を受け、抗体価が低ければ再度ワクチン接種を行ってください。
ただし、妊娠中のワクチン接種は避ける必要があります。そのため、早めに病院にご相談に行き夫婦でワクチン接種をすることをオススメします。

先天性風しん症候群(Congenital Rubella Syndrome, CRS)とは、妊娠中に風しんウイルスに感染し、母子感染を通じて新生児に障害をもたらす病気の総称です。
特に妊娠12週までの初期に感染すると、発症のリスクが最も高いとされ、妊娠20週を過ぎると可能性は低くなると報告されています。
妊娠12週までに感染:先天性心疾患、白内障の可能性
妊娠12〜24週で感染:重度の難聴の可能性
その他にも、以下のような障害が報告されています。
肝脾腫、血小板減少、糖尿病
髄膜脳炎、精神発達遅滞、発育遅滞
小頭症、緑内障、網膜症、小眼球など
補足:妊娠4週で感染した場合は50%以上、8週では35%の確率で胎児に影響が出るとされています。
風しんの流行時期は、インフルエンザとは異なります。インフルエンザの流行が終わりかける早春から初夏にかけて風しんは流行しやすくなります。風しんは飛沫感染(くしゃみやせき)によって感染するため、花粉症のシーズンとも重なります。
風しんはインフルエンザと比べて2〜4倍ほど感染力が強いといわれています。
感染すると、14〜21日(平均16〜18日)の潜伏期間を経て、発熱・発疹・リンパ節の腫れの3つの症状が現れます。
注意:風しんに感染しても症状が出ない人(不顕性感染)が15〜30%程度いるとされています。
また、風しんが悪化すると以下のような合併症を引き起こす可能性もあります。
・急性脳炎(4,000〜6,000人に1人の割合で発症。そのうち10〜20%がけいれんや意識障害により死亡)
・血小板減少性紫斑病(3,000〜5,000人に1人)入院が必要になるケースもあります。
特に大人(特に女性)では、関節炎や手指のこわばり・痛みを訴えることが多く、一時的ではありますが、子どもよりも症状が長引く傾向があります。
風しんとはしかは、2007年まで五類感染症定点把握疾患に分類されており全国3,000カ所の指定された小児科から感染者数を報告する必要がありました。
しかし、感染者数の増加により一時ワクチンが不足する自体にも陥り混乱が生じたためより強化した対策を取るために、2008年から風しんとはしかは、五類感染症全数把握疾患となりました。
風しん(先天性風しん症候群も同様に)とはしかを診断した医師すべてが7日以内に保健所に届け出なければいけないことになりました。
2012~2013年ならびに2018~2019年に、各年2,000例以上の風疹症例が届出されました。
一方で、2020年以降は患者届出数の少ない状況となっており、特に2021~2023年は年間12-15例にとどまっています。
風しん流行にともなって先天性風しん症候群の患者届出数が増加し、2012~2014年には45例、2019~2021年には6例の届出がありました。
2012年〜2014年の流行では、先天性風しん症候群と診断された赤ちゃん45人のうち、11人が亡くなったというデータもあります(約25%)。
しかし、 2021年第3週以降は届出がないです。

これもワクチン接種の影響が大きいと言われています。2021年以降届け出はないですが、風しんに感染する人がいる以上に注意は必要です!
下記に国立感染症研究所が出している風しん症候群の動向についてのデータを引用いたします。

まとめ
・赤ちゃんを考えた夫婦はワクチンで風しん予防
・風しんにならないことが赤ちゃんへの先天性風しん症候群予防になる
以上、赤ちゃんのために知っておくべき風しんと先天性風しん症候群(CRS)についてご紹介しました。感染症を抑えるためにもワクチンや除菌剤などを上手く活用し、対策していただければと思います。
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